インターのカリキュラムの選び方 16歳〜18歳編


16歳〜18歳といえば、日本では高校2、3年生です。日本と同様、インターでも、大学受験や将来の進路を見据えた選択が必要になってくる年齢です。


本記事では、16歳〜18歳の方向けの、インターナショナルスクールのカリキュラム選び方についてご紹介します。3〜15歳の時と同じように、ブリティッシュ、IB、アメリカンカリキュラムの3つを取り上げます。



ブリティッシュカリキュラム

ブリティッシュカリキュラムでは、最後の2年間でA-levelと呼ばれる国家資格を取得します。A-levelは、教育プログラムではなく、資格です。つまり、学校に通わないホームスクールでも、試験を受ければ取得できるということです。BTECという資格もありますが、こちらは大学進学を目指さない生徒向けです。


A-levelの最大の特徴は、3教科しか履修しないことです(ハイレベルな大学を目指す生徒は、4教科、5教科取ることもありますが)。必修科目はなく、好きな教科を3つ選び、狭く、深く、学びます。各教科A*〜Eで評価されます。


A-levelは、A-levelは、細かくはASとA2に別れており、Year 12でASを、最終学年のYear 13でA2を履修します。ASでは4教科選択し、A2に進むときに3教科に減らす人が多いです。A2、Year 13の最後に試験があり、そこでの点数がそのままA-levelの点数となります。厳密には、ASが終わった後にA2に行かずに終了することもできるのですが、そうするとA-levelの資格は得ることができません。


3教科しか履修しないので、この時点で、ある程度将来の進路が定まります。イギリスの大学受験では、この学部を受験する場合はこの科目で◯点以上取らなければならない、といった応募要件があり、それを満たす科目選択をしなければならないからです。例えば、工学部を志望する学生は、Physics(物理)、Further Mathematics(応用数学)、Chemistry(化学)のような選択をすることが多いです。



IBカリキュラム

IBでは、IBDPとIBCPがあります。IBDPは大学進学者向け、IBCPは専門的な進路を目指す人向けです。多くは、IBDPを履修します。

 

簡単にいうと、IBDPでは、6教科の履修に加え、Extended Essay (EE)と呼ばれる卒業論文のようなもの、TOKという哲学、CASという課外活動を行います。各教科7点満点で、EEとTOKが3点分となり、最終成績は45点満点です。Grade 12の終わりにある最終試験の成績と授業内で行うIAと呼ばれるレポートが合わさり、最終成績となります。


IBDPの特徴は、満遍なく6教科履修しなくてはならないことです。Language&Literature、Language Acquisition、Individual & Societies、The Sciences、Mathematics、The Artsの6つのグループから、各1教科ずつ選びます。各教科2つのレベルが提供されており、6教科中3教科以上はHL(ハイレベル)で取らなければならず、残りはSL(スタンダードレベル)で履修します。



アメリカンカリキュラム

アメリカンカリキュラムでは、何か試験をして高校卒業資格を取得するのではなく、必要な単位数と他の卒業要件を満たせば、高校卒業となります。


単位数は学校によって異なりますが、22や26単位が一般的です。それに加え、ボランティアなど社会奉仕活動も高校の卒業要件に入っているのが、アメリカンカリキュラムの特徴です。一方、卒業要件を満たせさえすれば、それ以外は比較的自由なのが、魅力です。


アメリカンカリキュラムの学校の中には、Advanced Placement (AP)というコースを提供しているところがあります。APとは、大学入門レベルの内容を学習するコースで、レベルの高い大学を志望する生徒は取ることが多いです。必須ではありません。


全部で38教科あり、その中から何個でも選択できます。1年に1度試験があり、5点満点です。かなり具体的な科目が多く、例えば、物理には、「代数学1」、「代数学2」、「電気と磁気」、「力学」の4つの選択肢があります。



それぞれのカリキュラムのメリット・デメリット

<ブリティッシュカリキュラム>

メリット

・専門的な学びで、将来に直結している

・受験や課外活動に時間を割くことができる

・自分の好きな教科のみを履修するので、点数が取りやすい

・イギリスの大学に進学する場合は最適

デメリット

・将来やりたいことが決まっていない人や、変わるかもしれない人は、科目選択が難しい

・色々な教科を学びたい人には窮屈


<IBカリキュラム>

メリット

・バランスよく色々な教科を学ぶことができる

・ライティング力や論理的に説明する力がつく

・有名で、国際的に通用する資格

・大学受験の時、英語の試験が免除になることも

デメリット

・学校の勉強の拘束時間が長く、課外活動や趣味、受験に割く時間がない

・課題、テストが多い

・苦手教科がある人は、点数が取りにくい


<アメリカンカリキュラム>

メリット

・単位制のため、自分の裁量で高校生活を楽しむことができる

・資格ではなく、最終試験等がないため、比較的自由

・APはユニークな科目が多い

デメリット

・アメリカ以外の国であまり通用しない

・アメリカの大学を受ける場合、課外活動に真剣に打ち込まなくてはならない

・なんの資格も得られない



それぞれのカリキュラムに向いている人

<性格・特性別>

特定の分野に興味がある、得意 → ブリティッシュカリキュラムがおすすめです。

どの教科もできるオールラウンダー → IBがおすすめです。

勉強よりも、課外活動に打ち込みたい → アメリカンカリキュラムがおすすめです。


<将来の進路別>

やりたいことが決まっている人 → ブリティッシュカリキュラムがおすすめです。

やりたいことが決まっていない人 → IB、アメリカンカリキュラムがおすすめです。

アメリカに進学したい人 →  アメリカンカリキュラムがおすすめです。

イギリスに進学したい人 →  ブリティッシュカリキュラムがおすすめです。

ヨーロッパに進学したい人 → IB、ブリティッシュカリキュラムがおすすめです。

日本に進学したい人 → IBがおすすめです。

進学したい国が決まっていない人 → IBがおすすめです。


<高校でしたいこと別>

専門的な勉強をしたい → ブリティッシュカリキュラムがおすすめです。

幅広い内容を深く勉強したい → IBカリキュラムがおすすめです。

自由度の高い生活 → アメリカン、ブリティッシュカリキュラムがおすすめです。

スポーツなど課外活動に打ち込みたい → アメリカンカリキュラムがおすすめです。

将来も通用する資格を取りたい → IB、ブリティッシュカリキュラムがおすすめです。



どうやって選べば良い?

おそらく、16歳以上になると、カリキュラムも、通う学校も、お子様自身で決められることが多いと思います。どのカリキュラムでも、高校課程は義務教育ではないので、ある程度高度な内容になってきます。それぞれのカリキュラムのメリット、デメリットを知った上で、ご自身の得意分野や理想に合ったものを選ぶことが最重要です。


また、まだ転校先が決まっていない方は、自分の学びたい教科が、申し込もうとしている学校で選択科目として提供されているか、をしっかりとチェックしてから転校手続きを行ってくださいね!





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